2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

山崎佳代子『鳥のために』復刊

この詩集による松下耕の曲の評判が、詩の水準にまるでとどかない、みたいなものが多かったので、気になっていたのだった。

『三つの夜想』の前後

三善の曲について「語る」のが主眼である場合、『三つの夜想』は非常に重要だと思う。この曲の前と後では作られた曲の印象がはっきり変わっている(この年代の曲をすべて聴いたわけではないけれども)。 90年代あたりに「最近の三善の曲はあまり良くない」…

トウキョウ・カンタートで鷹羽弘晃が

『ブルレスカ』の紹介をした(演奏もあった。ピアノを弾いていた)のだけれども、そこで「戦争を知らない」云々、とか言っていた。 それが何で気になったか、と思うに、その少し前に買った『鳥のために』の楽譜で松下耕が「戦争を知らない私には」云々と、や…

『三つの夜想』を

『三つの抒情』と通して聴くと、『ある肖像』の「自分のかげだけしか」のところが気になるものだと思う。この部分が「夕ぐれが夜に」と、また「おまへのことで」と似ているのにはすぐ気づくけれども、その意味はなにか、と考えたことはあまりなかった。 ある…

『三つの抒情』について

11月のコンサートで松下耕が言っていたのが、「こんな曲が書きたいと女声合唱を書く作曲家がみんな思った」というようなことだった。とりあえずそういうスタンスでは無理、と思うのだけれども、それは『三つの抒情』のことを「イタイタしい若気のヤケッパ…

『北の海』(『三つの抒情』)

日本伝統文化振興財団のCDの解説の文章は、たぶんビクターから出ていた頃と変わっていないので、読んだ人も多いだろうと思う。「私にとって、声とは」というあたり。これと『三つの抒情』について、何の拍子にか忘れたけれども納得したような気がした。 詩…