2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『《黄金の魚》1923』

『クレーの絵本 第2集』の3曲目。当時何を思ったわけでもないけれども、初めて実演で聴いた三善晃の曲だと思う。 ABABコーダ、という形をしていて、2回目のAの始めの音量とBの最後のトップテナーの音くらいが最初のABと2回目のABの違いになっている。 コーダ…

「地表の背律と不合理」

背律、不合理と呼ぶからには、当然そうであって欲しくないという思いがある。 tooth-o.hatenablog.com 例えば『黒い王様』は、「『おなじひとつのほしのうえ』に『おなかをすかせたこども』がいるのに、『おうさま』はおなかがいっぱいなのがかなしい」とい…

『三つの夜想』の気になるところ

『三つの夜想』は長く聴いていてもまだ複雑で、見通しがあまり良くない印象がある。それで近頃は改めて聴き返したり、楽譜を見直してみたりしている。 「何も知らない(心にも)」(『淡いものに』)と「あけぼのの(雲をみても)」(『ある肖像』) 「どう…