2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧
書かれなかった作品の話をしてどうなるということではあるが、『歌集 田園に死す』の楽譜の序文で触れられている、書かれずに終わったモノオペラのこと。「胎児の自殺」という、ややショッキングな話だが。 昭和31年の冬、私はパリ郊外の僧院に起居して女声…
tooth-o.hatenablog.com 実際の譜面について少し見てみることにする。 前回触れた「ここにいて」からの部分では、4小節ごとに何ということもない風にして全音下に転調していく。ニ長調からハ長調への転調だけ調号が変わるのは、調号なしで書かれた部分が夢の…
tooth-o.hatenablog.com 今回多数の演奏を聴いてみたのは、この曲のいくつかの部分についてどのように歌われているかを確認してみたかったからだった。具体的には 29・30小節の下三声の「おまえのめはそらのあおをうつし」 33・34・35小節の「そまるだろう」…
ふと思いついて、『地球へのピクニック』の演奏を色々と聴いてみた。まず次のCD 合唱団OMPの1998年の演奏(CD『クレーの絵本/三善晃作品集4』) ハルモニア・アンサンブル(CD『地球へのバラード』) その他、youtube で Collegium Cantorum YOKOHAMA 慶應…
『二つの祈りの音楽』については批判的な気分を持っていることを何度か書いてきた。とは言え人気のある曲でもあり、感動的なのも確かで、気になってもいる。それで楽譜を購入し、どんな様子か見てみることにした。特に結論のようなものはなく、気になったこ…
普通に想像する場合、意識は死に到達しない。幽霊がいる、あるいは道端の小石に意識があるというのでなければ、意識があるなら生きているのであって、意識が死を捉えたとしてもその時はやはり生きているはずであり、ならば捉えたそれも実は死ではないという…