2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『夏』もう一回

最初に「ルラーラー」で怖い音を鳴らしておくことで、歌の内容に2つの層があることがしめされている。そして、以後のちょっとした違和感が全部それに結びついてしまう、という仕組みになっている。 実際に何かしら不穏な音になっているのは「ルラーラー」、…

『夏』(『虹とリンゴ』より)

凄惨な光景をかわいらしいものにたとえた詩に対して、のどかな旋律の合間から怖いものがのぞくような曲があてられているのはすぐ分かる。「キラキラキラ」の色合いの変化や「光のリボン」の三連符など、簡素なのにぞっとするような効果がある。 けれどもそれ…

『虹とリンゴ』のことを書かねば

藤井宏樹と松下耕のコンサートで初めて聴いた。会場でCDも買って、その後楽譜ともう一枚のCDも買った。(どちらのCDよりも当日の演奏の方が良かった) こうして見ると超熱狂的という感じだけど、そういうことでもない。構成は明快、詩句と音の対応も分…

『私が歌う理由』について少し

この前の続きでいうとこの曲は、「仔猫かわいそう」で手を取りあえると思ったら突っぱねられてぶち切れる歌で、「仔猫かわいそう」と「人間を含む……への愛」が、またそれぞれを持ち出すスタンスがパラレルになっている。 男声がそれを否定して、以降は言い直…

『地球へのバラード』の前書き

最初は『三つの抒情』か、『地球へのバラード』か、『虹とリンゴ』と思っていたけれども、思い入れからしたらこれか、と。 この曲の解説で常に引かれるのが「人間をふくむ生命の星としての地球への愛を歌いたい」という楽譜の序文の文句。で、これは何だ、と…

去年の11月というともう半年前

『藤井宏樹&松下耕指揮によるJOINT CONCERT 三善晃の作品をあつめて』というコンサートを聴きに行った。 で、もちろん上手かった訳だけれども、案外と読めてない感じもあって(詩や、詩と曲の関係とか)、ちょっと考え込んでしまうような演奏でもあった。 …

基本的には

三善晃のファンなので、三善晃の合唱曲についてちまちまとなんか書こうと思う。

作ってみた

つづくのかね、これ。