東京六大学混声合唱連盟第53回定期演奏会

5月7日の演奏会に行ってきた。
東京大学柏葉会合唱団(三善晃『木とともに 人とともに』)
『生きる』はどうも苦手な曲で、あのベショベショに巻き込まれたくないなといつも思うのだけど、この演奏は良かったと思う。情感を表出する場面と丁寧に語る場面をかなり整理して、特に「かくされた悪」と「兵士が傷つくということ」というやや無造作に感情的にしてしまいがちなところをうまく扱ったと思う。
青山学院大学グリーンハーモニー合唱団(新実徳英 アカペラ曲)
『われもこう』と『自転車でにげる』は『白いうた 青いうた』のなかでも好きな曲だけど、あまり良い演奏ではなかった。『卒業』と『生きる』は良くなった。
早稲田大学混声合唱団(Mike Brewer編曲『Hamba Lulu(Five African Songs)』より)
やってくれたという感じ。いまでも「ミサの早混」とか言うのかわからないけれども、実は結構特殊な曲をものすごく冴えた演奏で聴かせる団体。今回もリズム感がすごかったし、見せ方も楽しめた。八尋先生はどうしたのかとは思った(エールも昔のアレンジにもどってたし)が、学生指揮者が優秀だった。
法政大学アカデミー合唱団(廣瀬量平『海鳥の詩』)
まあ、学生指揮者が久邇先生と対抗はできないのだな。ということで、踊る指揮者、発声練習する合唱団、久邇先生だけが音楽、になってしまう。その上久邇先生も合同に気を取られたのかもう一つだったように思う。とはいえ声がいい。今年について言えば早混や柏葉よりもはっきり上だったと思う。
慶應義塾大学混声合唱団楽友会(Herbert Howells 『Take him, Earth, for Cherishing』)
栗山先生の指導を受けているわけで、下手なわけはないのだけど。指揮者目の前にいるんだからもうちょっと何か反応があるだろうと思う。宿題してきて発表みたいな演奏。
明治大学混声合唱団(オペラ合唱曲集)
例年に比して相対的に、という意味だけど、繊細な部分のある演奏をしたと思う。指導体制が変わったかもしれない。