東京大学柏葉会合唱団第59回定期演奏会

聴きに行ったので。
12月23日(日)

  1. 『三つの不思議な仕事』(池辺晋一郎
  2. 『Jazz Folk Songs for Choirs』(Bob Chilcott)
  3. 『合唱のための十二のインヴェンション』より(間宮芳生
  4. 『Jesu,meine Freude BWV227』(J.S.Bach)

『三つの不思議な仕事』はどうにも困った曲。無難にいいこと言ってる風だけどどこに思い入れていいか分からないし思いを入れても良くなるかどうか分からないし、じゃあきちんと正確に歌えばいいかというとそんなの聴く必要も歌う必要もないな、と。つまり0点かそれ以下にしかならない曲だと思っている。
演奏は、ソプラノの音の上がり切らない感じを除けば特に悪くなかった。
『Jazz Folk Songs for Choirs』実に乗ってない感じで始まって、2曲目なんかステップ踏んでるのに歌にまるでリズム感がない、音の伸び方が棒っきれみたいな演奏だった。まいったなと思っていたら3曲目で調子が出てきて、4曲目までかなりいい感じだった。指揮者のリズム感がいい。
『十二のインヴェンション』指揮者がリズムをかちっと出せるので、『獅子舞』なんかかなり良かった。一方で聴かせ所の出し方にバリエーションがないから『天満の市は』みたいな曲だと聴かせようがなくなるみたいだった。『でいらほん』はテンポを動かす指定はなかったと思うので演奏の方針としては多分正しくて、中間部の重厚な感じがよかったけれどもじゃあ曲のピークをどう表現するのか、というところで回答がなかったので、「あれ、大事なところを聴き逃した」という感想。
『Jesu,meine Freude』改めて思い返せば相当いい演奏をしたんだと思う。ピッチもメリスマの音やリズムもほぼ崩れなかったし、バスの「Tobe」のところもきれいにこなしたし。ソプラノの不安な感じも多分この第5曲あたりで開き直った(繊細な表現を捨てて正確な音を出せる程度まで声を出してしまうような)んじゃないかと思うけど、ほぼ解消されたし。
総じて、なかなかいい演奏だったと思う。正直ほとんどの時間(第2ステージの後半以外)は退屈していたけれども、これは聴いていたこちら側の問題。