東京六大学混声合唱連盟 第66回定期演奏会

2024年5月4日 16:00~

東京芸術劇場 コンサートホール

 

2日続けて4時間かかる演奏会を聴いて疲れてしまった。新型コロナの関係でダメージの残る中頑張っていたが、最後に『時代』を聴かされたので大減点。

慶應義塾大学混声合唱団楽友会

西村朗の『そよぐ幻影』。昨年亡くなった作曲家を取り上げるのはプロの指揮者として学生にきちんと向き合った姿勢と思う。人数が少ないなりに団としてしっかりとトレーニングされ、立派な演奏。

法政大学アカデミー合唱団

発声面でやや非力で心配になった。曲作りの面では、学生指揮者ながら決してやさしくない曲をきちんと作り込んでいたと思う。

青山学院大学グリーンハーモニー合唱団

ポピュラーの編曲物は基本的に好まないのだが、このステージは悪くなかった。歌い回しの押さえて欲しいポイントは押さえ、歌い手の自発性も引き出しながら、全体的には元歌と張り合わず元歌の影のような印象。

早稲田大学混声合唱

Ola Gjeilo を取り上げたことで、コンサート全体の選曲の幅を作り出していたと思う。細部の丁寧さが印象的だった。

東京大学柏葉会合唱団

『かなでるからだ』は特に面白い曲とは思わなかったが、合唱団の性能を表現できる作品ではあった。今回も団としての力は示したと思う。

明治大学混声合唱

やや表現力が減退した印象。明混には実は音楽の本流という面もあるので頑張って欲しい。

合同演奏

『漠とした輝きの欠片』の混声版委嘱初演とのこと。相澤直人は合同演奏と思えないほどしっかりと作り込んでいたが、そもそも百何十人で聴きたい曲かというとあまりそうは思わなかった。さらっと編曲版を出すのは編成に必然性がないということではないのかとも思う。また、これは曲の性質か演奏の問題か分からないが、人数による規模感をあまり感じなかった。