新実徳英の多くの曲に対して、計算で作ったような感じと身も蓋もない割り切りが感じられて、いかにも工学部出身という印象を持っている。『白いうた 青いうた』について、100曲を目標と言っていたが、旋法とリズムパターンから組み合わせ論的に言っても余裕だろうと思っていたんじゃないかと思う。
和声理論とかについても「記号処理的に片づくじゃねーか」くらいに思っていそうで、理論の整備されていなさに白けていてもおかしくない。『旋法の虹』や『マドリガルⅡ』も結構そんなところから計算づくで作って見せた曲にも思える。