このコンサートで『虹とリンゴ』を聴いたことが、このブログを始めたきっかけの一つだった。以来、この曲のことはずっと気になり続けている。とはいえ案外演奏されておらず、実際の演奏を聴いたのがこのときを含めて2回、所有するCDが4枚に止まっている。
個別に挙げると、聴きに行った演奏会としては
CDは
- Voice of Angel Vol.3 三善晃作品集
- Voice of Angel Vol.4 この星の上で
- うたあい 2nd Concert 愛すべきことばの響き
- はるか第5回演奏会 三善晃作品演奏会
となっている。最初のジョイントコンサートとCDの1・2が松下耕の指揮による国立音楽大学女声合唱団アンジェリカ、CDの3・4が藤井宏樹指揮、女声合唱団はるか、コンサートの2が野本立人指揮、熊遊舎女声合唱団の演奏だった(この順序は自分が聴いた順番による)。CDの1は『虹とリンゴ』初演時の演奏で、確認してはいないが出版された楽譜と多少違いがあるような気がする。また、コンサートの2は『レクイエム』のピアノリダクション版を演奏するということで一部で話題になった。
すでに記憶も朧だが、この内で最も優れた演奏はジョイントコンサートのものだったと思う。熊遊舎の演奏はやや不安定と感じた記憶がある。CDでは、1と2では1が、3と4では3が良く、1と3ならば1が良い演奏だと思う。
ジョイントコンサートではどうしても松下耕と藤井宏樹を比べてしまい、藤井宏樹の方が演奏家としてより純粋であり、松下耕は相対的にはトレーナーという感があった。が、好みで言えば、この曲に関しては藤井宏樹はやや重すぎる。松下耕・アンジェリカの演奏の方が声の余力も含めて好ましい。