『夏』もう一回

最初に「ルラーラー」で怖い音を鳴らしておくことで、歌の内容に2つの層があることがしめされている。そして、以後のちょっとした違和感が全部それに結びついてしまう、という仕組みになっている。
実際に何かしら不穏な音になっているのは「ルラーラー」、「結んであります」、「召しあがって下さい」、「生きているのにもう」の4カ所で、あまり多くはない。
「生きているのにもう焦げている死体」の、「生きている」と「死体」が最初に示された2つの層とどう結びつくか。「生きている」が「ルラーラー」とつながっている、と思ってしまっていいのか。また、「死体」はその後の部分でワンクッションおいて冒頭のピアノに結びつけられているが、それはどういうことなのか。