トウキョウ・カンタートのコンサートを聴いてきた

「合唱曲百花繚乱〜放送局が咲かせた合唱の花花」と題して、以下の曲が演奏された。

コンサートⅠ

コンサートⅡ

『わたしの願い』
さらっと演奏されてしまった。握る拳に対して共感が薄いきがする。
『嫁ぐ娘に』
女声はかなり良かったが男声がまとまらない。男声が「らん」とかの発音で合わせると、汚く聞こえるように強調されるのかも。
『美しい訣れの朝』
「恥ずかしいけど」と歌うときにそもそも恥ずかしいと感じるベースになる気位がない。
『岬の墓』
團伊玖磨は苦手。こんなに力を入れなくてもどうにでもなりそうな曲と思った。
『若人のうた』
演奏は悪くなかったが、これも曲が苦手。
『四季』
演奏については最も好感を持った。曲も退屈しなかったがテーマについてはくだらないと思う。
『五つの童画』
これを聴きに来たのだが。三善の古い曲はちょっと雑になるとすぐわけがわからなくなる。
『蝶』
あまり面白くなかった。
『コタンの歌』
湯山昭の合唱曲は昔から一番苦手。何を聴いても何の印象もない。駅のチャイムよりない。歌曲はそうでもないのに。
『日曜日』
いまどきこんな曲、「ひとごろしの子」が歌いたいとかでもないと無意味でしょ。他人の不幸に淫する自覚というか。
『マンモスの墓』
しょうもない寓意を一生懸命表現されてもしらける。
『笑いの喜遊曲』
驚くほど何一つ面白くもおかしくもない。こういう曲を力の入った演奏と演出で聞かされるほどむなしいこともない。
『海鳥の詩
『北の海鳥』だけがどうしても許せない曲。演奏はやや練度が低かったか。
『木のうた』
今回のコンサートでは一番魅力的な曲に聞こえた。全曲聴くときはいつも途中で飽きるが。
『川よとわに美しく』
清水敬一やるじゃん、と思った。合唱団は多分発声練習がたりなかった。シンセサイザーとか使う曲というのはいまから見ると微妙かな。
『どろんこのうた』
結構良かったけど、こういう内容をネタにしたがるのは嫌な感じ。
『失われた時への挽歌』
ここまでの流れとかなり違う曲。急に挑戦的というか。

結構実力のある団体ばかりだったのに不満ばかりたまるコンサートだった。なにより司会の台本が最低。演奏者は「この曲・この音」という意識を持たなかったはずがないのに、でっち上げみたいな社会的文脈ばかりを強調して、曲に向かう意識を奪うばかりだった。