『四つの秋の歌』(歌曲と女声合唱への編曲がある)について三善晃の書いた文章の中に、この文が出てくる。何年か前の8月下旬頃、これに納得した。なんというか、頓知的に。
「もうすぐ夏も終わりだな」と、思ったのだった。そうして、ふと思った。
「もう*だな」の*には春夏秋冬どれでも入るけれども、
「もう*も終わりだな」の*には夏以外は入れづらい。
要するに、「季節は夏で終わる」のだな、と。
そう思ってみると、「もう夏も終わりだな」と「もう秋だな」との間というのがある。「空白の、小さな季節」とはこのこと。