女声合唱曲集『街路灯』

曲集、の方。有名な曲ではあるが、録音がやや少ない印象で、もう一段評価が高くて良さそうな気もする。

組曲」というのとどのように違うのか、ということをとりあえず思う。三善晃は「~のための」とすることが多く「組曲」も案外と少ない。『詩の歌』が「組曲」だが、抜粋や順序の変更可、ということだったりする。『街路灯』という「曲集」については、曲の配置の意味合いが他の曲と違うような感じはする。順を追って展開するという感覚は弱い(ない、というのでもない。『マルメロ』で始まり『街路灯』で終わるのが適切には思える)。詩を見ると1、2、4、5曲目は非常に大雑把に見ると同じような内容になっている。雑に言うなら、何かしらのものにある時期の思いを見る、という図式になる。3曲目だけがはっきりと異なるので、3曲目に対して各曲、という結びつき方に思えるし、隣接していても『マルメロ』と『雲』、『オルゴール』と『街路灯』の間のつながりは弱いような気がする。