『歌集 田園に死す』

夏の本当に暑い時期になると、三善晃の曲が聴きたい、という気分になる。そういうときに、思い浮かべているのはこの曲か『沈黙の名』のような気がする。
近所で夏祭りがあったりするので、ふと「かくれんぼの鬼とかれざるまま」のあとのピアノのことを思ったりした。あの音は遠くから聞こえる祭囃子なのだろうが、優しいのに心臓に冷たいものが触れるような奇妙な感覚があって、入ってくる瞬間少しどきっとする。