2025年8月3日
和光市民文化センターサンアゼリア 大ホール
- 男声合唱とピアノのための組曲 「音楽家の友への五つの詩」
作詩/黒田 喜夫 作曲/信長 貴富
指揮/山脇 卓也 ピアノ/松元 博志 - 「二つの祈りの音楽」 男声合唱とピアノ連弾のための
作詩/宗 左近 作曲/松本 望
指揮/山脇 卓也 ピアノ/松元 博志、渡辺 研一郎 - 男声合唱とピアノのための 「始原の蛇」
作詩/高岡 修 作曲/森山 至貴
指揮/村田 雅之 ピアノ/渡辺 研一郎 - アラカルトステージ
Sangerhilsen 作詩/Sigvard Skavlan 作曲/Edvard Hagerup Grieg
指揮/村田 雅之
If you love me 作曲/Thomas Tallis
指揮/山脇 卓也
Chanson à boire 作曲/Francis Poulenc
指揮/山脇 卓也
Gagòt 作曲/Sydney Guillaume
指揮/村田 雅之
Loch Lomond スコットランド民謡 編曲/Jonathan Quick
指揮/村田 雅之
Coruscatio 作曲/Ēriks Ešenvalds
指揮/山脇 卓也
Jai Ho 作詞/Gulzar、Tanvi Shah 作曲/Allah Rakha Rahman 編曲/Ethan Sperry
指揮/山脇 卓也 打楽器/村田 雅之 ほか
お江戸コラリアーずが抜群にうまい団体であるのは間違いないのだが、聴くたびにつまらんとばかり言っている気がする。今回も同じような感じがあり、1か月以上放置してしまった。アンコールで演奏した曲も思い出せなくなっている。
曲目を見れば、そもそも一度の演奏会にこれだけの作品を並べることの物凄さというのはある。演奏もきちんとしたものだった。が、きちんとしている、に留まる印象は聴くたびにあり、今回であればアラカルトステージの振幅の方が魅力的ではあった。どれか1曲を冒頭に持ってきて場の雰囲気を盛り上げてしまった方が良かったのではないかと思ってしまった。
信長貴富の同声合唱は出来があまり良くないのではないか、という気が近頃はしている。複雑な響きの和音を透明感と輝きをもって聴かせる信長の音は広い音域を必要としていて、それが女声ではけたたましく、男声ではぼやけた響きとして聞こえる。第1ステージも自分は退屈に聴いたのだったが、その一部は曲自体の問題ではなかったかと思う。
『二つの祈りの音楽』は混声では実演にいくつか触れているが、男声を生で聴くのは初めてだった。ピアノが非常に良かったという印象が残っている。合唱については盛り上がりそうなところで何となく盛り上がったというくらいで、やや退屈した。指揮の山脇氏はどうも下振り的というか、表現の意図が希薄に感じられて演奏にあまり魅力を感じない。
『始原の蛇』を指揮した村田氏は、そういえば以前にも自己演出過剰という印象を持ったと思い出した。演奏の表現に対して関係のない動作が多い印象だったが、今回は改善していたような気がする。あるいは曲が劇的にやればいいというか他にやりようがないためという気もする。その劇的に作るやり方が、実際には3曲目、表題曲の長さを支えきれず、結局は聴き飽きたが。これは曲の問題なのではないかと自分には思え、つまり当初出版されなかったのが妥当だったのではないか。
先にも触れたが、4ステージ目が一番面白く聴けた。おそらく、シリアスな作品では演奏のスタイルを自身で縛ってしまうところがあるのではないか。